家計管理で一番大事にしていること|管理よりも「予算を把握して予算比で見る」
家計の管理について聞かれることがありますが、正直なところ、私はそこまで細かくは気にしていません。

どちらかというと大切にしているのは、「1年間の予算をあらかじめ把握して、その予算の中で見ていく」という考え方です。予算の立て方もシンプルで、基本は「去年いくら使ったか」をそのまま翌年の基準にします。

例えば、昨年の食費が年間50万円だったなら、その50万円を翌年の食費予算にする。光熱費も同様で、昨年度が20万円なら、今年も20万円を予算として置いておく、という形です。
固定費は、月ごとに見ると上下はありますが、年間で見れば大きくズレることはあまりありません。だからこそ、「だいたいこれくらいになるだろう」という年間ベースの予測を立てておけば十分で、毎月細かく追いかけ続けなくても、結果として予算の範囲に収まることが多いと感じています。

変動費についても考え方は同じです。食費や日用品といった支出は、月ではなく「1年の合計」で見るようにしています。例えば、月5万円で年間60万円なら、翌年の食費予算は60万円。日用品も、月1万円で年間12万円なら、そのまま12万円を予算として設定します。こうした支出はすでに生活の中で習慣化されていることが多いので、細かく管理しなくても、年間で見れば自然と予算内に収まるケースが多いと思います。「食費は年間60万円くらい」「日用品は12万円くらい」といった、大まかな感覚を持っているだけでも十分です。

ただし、毎日コンビニに行ったり、不定期に買い物に出かけたり、服を頻繁に買うような状態が続くと、年間の収支はどうしてもブレやすくなります。一方で、週に1回だけスーパーに行く、ドラッグストアは週1回と決める、といったように行く頻度をあらかじめ決めてしまうと、1回あたりの支出も自然と一定の範囲に収まってきます。多少のブレはあっても、年間で見れば必要なものはある程度決まっているので、トータルでは大きくズレにくい、というのが私の実感です。

そして、家計管理で意外と重要なのが、突発的な出費の扱い方です。家電の買い替えや、新しいゲーム、思いつきの出費などは、どんな家庭でも必ず出てきます。だからこそ、あらかじめ「予備費」を年間の予算に組み込んでおくようにしています。例えば、年間30万円や50万円を予備費として確保しておく。そうしておけば、3年に1回、5年に1回といった不定期な出費も、その枠の中で対応できます。
車検も同じ考え方です。車検は2年に1回ですが、その年だけを見ると大きなマイナスになりますよね。でも、年間に均して予算化しておけば、車検がない年はプラス、ある年はマイナスになり、2年単位で見れば自然とバランスが取れます。だから私は、3年先、5年先くらいまでの年間収支をある程度予測しておくことが大切だと思っています。そうすることで、「その年だけ見ると管理できなかった支出」も、予算の中で扱えるようになり、「お金が足りない」という事態を防ぎやすくなります。
結局のところ、やることは最初に予算を置いておく、これだけです。そうしておくことで、突然の出費は「突然」ではなくなりますし、「想定外だった」という感覚も減っていきます。そして、予算を決めたら、その範囲でお金を使うという感覚を身につけることが、何より大切だと思っています。
感覚だけでやる方法もありますが、それだとどうしても節約志向になりがちで、長続きしにくい。そこでおすすめなのが、仕組みで整えるやり方です。例えば、買い物の回数を増やせば増やすほど、「なんとなく必要そう」と思って買ったものが増えていきがちです。だから私は、買い物に行く回数自体を減らすようにしています。
回数を減らすと、1回あたりの金額は少し増えるかもしれませんが、多くの場合は5,000円〜1万円程度に収まります。月4回と決めていれば、月2万円〜4万円。年間で考えれば40万円前後です。そうであれば、最初から年間40万円を予算として計上しておく、という考え方ができます。

食費も同様で、週に1回買い物に行き、買い物かごに入る分だけ買うと決めておけば、1回の上限は自然と決まります。1万円から1万2,000円程度に収まることが多く、仮にそれ以上になりそうなら、物理的にかごに入りません。結果として、1回あたりの支出の上限が自然に作られていきます。
こうして買い物の回数を減らし、支出を覚えやすくしておくと、家計を「管理している」という感覚がなくても、自分の行動そのものが家計を把握している状態になります。意識して管理しなくても、結果的に予算感覚が身についている、そんな状態です。
だからこそ、まずは家計全体の予算を決めること。5年先、10年先を見据えて予測を立て、それを単年度に落とし込む。車の買い替えなども同じで、将来必要だと分かっている費用は、あらかじめ年間に均して組み込んでおく。そうすれば、数年先まで見ても、予算の中で無理なくやりくりできている状態が作れると思います。

これは「管理」というより、予測を立てるという考え方です。使ったかどうかを細かく振り返る管理も大切ですが、それ以上に、今後どれくらい黒字が出るのか、どれくらい投資に回せるのか、そういった部分を見ていくことの方が重要だと思っています。
そして最後にもう一つ大切なのが、行動を習慣化することです。頻度を減らせば、変動費であっても固定費のように扱えます。毎日コンビニに行けば把握は難しいですが、月4回なら自然と覚えられます。そうやって予算で家計を見ていくことで、お金は無理なく、自然と貯まり始める。私はそう考えています。
