
資産1億円を目指すなら最初にやるべきこと|投資より大切な「入金力」
入金力を高めること、つまり「種銭を積み上げる力」を育てることが、資産形成の本当の出発点です。
本記事では、入金力を高めるための考え方と、副業・本業・夫婦の働き方について具体的にお伝えします。
なぜ「種銭」を貯めることが大切なのか
まず、資産1億円を貯めたいと本気で思うのでしたら、取り組むべきなのは資産運用ではありません。
まず取り組むべきは、種銭を貯めるために入金力を高めるということです。
なぜ種銭を貯めることが大切なのか
それは、元本が少ないうちに投資を始めたとしても、リターンの絶対額があまり大きくないからです。
例えば、元本100万円を投資したとしましょう。年利5%で運用できたとして、リターンは5万円ですよね。もちろん、少額からドルコスト平均法で積み立てをすることは私も推奨していますので、早いうちから始めることは大切です。しかし、今回お話ししたいのは意識する順番のことです。
もし年に100万円貯められたとしましょう。そうすると次の年は、元の100万円にさらに100万円の入金が加わるので、元本は200万円になります。
同じく5%のリターンがあった場合:
- 1年目の運用益を含めた105万円
- 新たな入金分の100万円
これらを合わせると、トータルで205万円になります。このように入金力を高めていけば、翌年の運用リターンも同じ5%であったとしても、資産はどんどん膨らんでいくと言えるでしょう。
- 投資初期においては「入金力」がどれだけ効率よく資産を貯められるか、という点が重要なポイントになる。
入金力は、どのように高めるのか
多くの方が思いつくのは、副業をしようということでしょう。ただ私は、副業には「やってもいい副業」と「やらなくてもいい副業」があると考えています。
中には「副業をして収入を増やしましょう」と勧める専門家やアドバイザーもいると思います。しかし、共働き世帯、特に子育てをしている世帯にとっては、副業をすることで家族との時間が削られてしまうことが懸念されます。
せっかく家族と有意義な時間を過ごしたいのに、その時間を削ってまで副業に充てるというのは、本末転倒な結果と言わざるを得ません。あまり良い結果を生まないでしょうし、夫婦喧嘩の原因になることもあるはずです。
そのため、私が考える「やってもいい副業」とは、自分の時間を使わない副業、つまり資産運用が一番ではないかと思っています。
ただ、労働を伴う副業をしないのであれば、それ以外の方法で「入金力」を高めていかなければならないということです。資産運用というのは、入金力を高めた後に行うものだからです。
では、どのように入金力を高めるのか。資産運用も入金力を高める要因の一つではありますが、最も確実に高める方法は何かと言えば、それは「本業の仕事を頑張る」ということに尽きるのではないでしょうか。
本業の仕事で収入を上げていくためには
簡単に言うと、仕事で圧倒的な成果を出すということです。「〇〇さんには勝てない」「〇〇さんに頼んだら仕事を完璧にこなしてくれる」と、自他共に認める存在になる。
例えば営業職であれば成績ナンバーワン、事務職であれば圧倒的な効率化を実現しているなど、目に見える実績を出して周囲を認めさせる能力がある人のことではないかと思います。
そうすることで「替えのきかない人材」になっていくことでしょう。そうなれば、もし今の給料に自分が納得していなければ、給料交渉をすることも可能になるはずです。自分自身が過去に出してきた実績を交渉のテーブルに載せ、会社と給料の交渉をしていく。そうすることで収入が上がるパターンは多々あります。
もちろん、その成績を認めて会社側から「給料を上げましょう」と言ってくれるパターンが一番望ましいのかもしれません。しかし、自分から能動的に行動していくということも、一つの方法として大いにありなのではないでしょうか。
アウトプットファースト
いくら本を読んだり、YouTubeやセミナーで勉強したりしても、その能力を自分なりに理解して自分のものにしていかなければ、成績を出すことはできないのではないかと思います。
もちろんインプット自体は良いことですし、インプットがなければアウトプットも生まれません。しかし大切なのは、「アウトプットするためのインプット」をすることであって、ただインプットしてから次にアウトプットするという順序ではないと考えています。
具体的にアウトプットする場面を想定し、その状況に沿ってインプットを進める。自分自身の中でシミュレーションを行い、現実的な状況を想定しながら学んでいく方が、圧倒的に学習効率は高まります。
私自身の営業経験を振り返ると、最初は「どのように営業成績を上げればいいのか」「B2Bの法人営業として活躍するにはどのようなスキルを身につければいいのか」といった、表面的なテクニックから入ってしまったように思います。
しかし、実際に勉強になったのは本に書かれているようなことではなく、もっと根底にある基本的な部分でした。
- 連絡があったらすぐに返す
- 相手がトラブルで困っていたら迅速に対応する
こうした「当たり前のことを当たり前に、きっちりできる人」こそが、結果的により良い成績を出すのだと感じています。
スキルを理論として身につけることは大切ですが、それだけでは表面的なテクニックに過ぎません。それよりも本来必要なのは、信頼や関係性といった目に見えないものです。
自分自身の信頼感を得るための行動とは何か。先ほど述べた「レスポンスを速くする」こともその一つですが、根底にあるのは「相手の立場になって考えてみる」ことです。
営業であれば、扱う商品は部品だったり家電や家具だったりと様々です。しかし、B2Bの法人営業で最も大切なのは、物を売ることではなく「自分自身を売る」ことではないでしょうか。
この「自分自身を売る」ということを最大化し、成果に繋げる考え方こそが、アウトプットファーストの本質であると思います。
希少性が高い人材になる
例えば、わかりやすい例で言うと、英語や中国語、韓国語、スペイン語、フランス語といった語学を話せる人材がいるとしましょう。
今はAI翻訳の発達もあり、語学ができること自体の重要度は以前ほど高くはありません。話せるということは、あくまでコミュニケーションのツールを持っているというだけであって、そのツールをどう活かすかは人次第、考え方次第です。したがって、語学のスキル単体を持っていることが、それだけで強い武器になるかと言えば、私はそうは思いません。
一歩踏み込んだ先に何が必要かというと、スキルの「掛け算」です。
- 問題解決能力
例えば、問題を解決する能力に圧倒的に長けている人がいるとしましょう。どんな問題にも迅速に対応し、相手の心を掴んでしまうような能力です。しかし、こうした一つの能力だけを切り取れば、同じものを持っている人は世の中にたくさんいます。 - 育成・指導能力
そこにプラスアルファとして、例えば社内での後輩育成が非常に上手いという能力を掛け合わせます。その人の下で働けば部下がどんどん育っていく、という資質です。これも単体で見れば、持っている人は一定数存在するでしょう。
しかし、この2つを組み合わせることで、両方の能力を兼ね備えた人材は一気に少なくなります。
- ここは「足し算」ではなく「掛け算」になるので、最低でも2つ、誰にも負けない能力やスキル、考え方を身につけていく
結果、市場における希少性が極めて高い人材になれるものではないでしょうか。
30代が、収入が一番アップする時期
私自身、資産運用は28歳から始まりました。今の世代の人たち、会社の同僚も含めて、もう20歳くらいから資産運用や株式投資を始めている人が中にはいます。それは素晴らしいことだと思います。彼らが10年分早く始めているということは、より少ない資金で多くの資産を築く「複利の力」を利用でき、その複利を最大限に生かすために最も大切なことを実際に行動しているからです。
ただ一つ大切なのは、例えば毎月5万円の余剰資金ができたとして、その5万円すべてを株式投資に充てることで、自分自身が使うお金、つまり自己投資に使うお金がゼロになってしまうのは、少しもったいない気がします。
例えば、毎月の積み立ては3万円にして、自己投資に使う分を2万円にするといったように、割合は自分で自由に決めていいと思いますが、自己投資に充てる分はある程度の金額を確保しておいたほうがいいのではないでしょうか。
20代のうちに自己投資をすることは、30代の収入アップ時期に大きく貢献することになります。30代は人生で最も収入が伸びやすい時期です。20代で下積みをして仕事を頑張り、とにかくアウトプットを出す。失敗してもいいので、アウトプットを繰り返すことで、先輩から多くの指導を受け、学んでいくことになります。怒られることも多々あるでしょうが、それはそれでいいのです。自分なりにスキルをどんどん上げていけば、30代では仕事の軸ができ始めます。
仕事の能力や成績が右肩上がりで上がっていけば、収入は20代の頃に比べて2倍、3倍、4倍と増えていくはずです。資産運用だけで10年間に資産を3倍、4倍にするのはほぼ不可能ですが、自己投資によって本業の収入を2倍、3倍に引き上げることは十分に可能です。
- 全額を資産運用に回すのではなく、一部を自己投資に充てて自分自身の本業収入を上げていく
これが非常に大切な考え方になると思います。
夫婦でフルタイムで仕事を頑張る
やはり夫婦でフルタイムで働いている「ダブルインカム」の状態は、一人で働くよりも圧倒的に効率が良いのは間違いありません。ですので、夫婦で共働きをすることは大前提とした上で、私が特にお伝えしたいのは、フルタイムでの就業を継続するためには、夫(もしくは妻)が配偶者のサポートを欠かしてはいけないということです。
一般的に、子供が生まれると家事や育児の負担は妻側に偏りがちです。食事の準備、お風呂、寝かしつけといった育児に時間が削られていく中で、夫側が必要なのは「手伝う」という姿勢ではなく、自らも主体的に参加していくことではないでしょうか。
お互いにフルタイムであれば、働いている条件や拘束時間は同じはずです。例えば、妻が忙しいタイミングで夫が送り迎えを担当する際、「仕事を早く切り上げることで出世に響くのではないか」と心配する人もいるかもしれません。しかし、それは仕事ができない人が抱く懸念であって、圧倒的な成果を出して希少性の高い人材になれば、そのようなことは問題にならないはずです。
会社としても、優秀な人材にはできる限り良い環境で長く働いてほしいと考え、環境作りに努力するものです。もし育児への参加が出世に悪影響を及ぼすような会社であれば、そこを去って新しい環境に身を置いても十分にやっていける実力をつけるべきです。
夫が家事・育児を担わないことで、フルタイムで働いていた妻が仕事と家庭の両立に限界を感じ、退職やパートへの切り替えを余儀なくされる状況です。
例えば、妻が年収500万円で働いていたとして、パートになって年収が100万円前後になれば、世帯年収は400万円減少します。このマイナス分を、夫一人の昇給で翌年にカバーするのは、会社員である以上は非常に困難です。出世をして月給が数万円増えたとしても、世帯全体で400万円を失うリスクに比べれば、その差は微々たるものでしょう。
自分自身のアウトプット能力を高め、圧倒的な成果を出していれば、会社に対して「5時にお迎えに行きたい」といった希望を伝えても、会社側は「イエス」と言わざるを得ない状況になります。
このように、自分が働きやすい状況を自らの努力で作り出していくことは、非常に素晴らしいことだと私は考えています。
- 資産1億円を目指すなら、まず取り組むべきは「入金力を高めること」
- 副業より、本業で圧倒的な成果を出すことが最も確実な入金力アップの方法
- スキルの「掛け算」で希少性の高い人材になる
- 余剰資金は全額投資ではなく、一部を自己投資に充てる
- 30代は収入が最も伸びやすい時期。20代の自己投資が30代の収入を決める
- 夫婦ダブルインカムを守るために、お互いが主体的に家事・育児に参加することが資産形成の大前提















