共働きサラリーマン資産家夫婦の売らないお金の学校

会社員として働きながら、長期・分散・低コストを軸としたインデックス投資と安定的な家賃収入を目的とした不動産投資の二本柱で資産形成を実践し、40代で純資産1億円を達成しました。「誰でも経済的自由を目指せる」を目標に、資産収入を増やし複数の収入源を確保することで、お金の不安から自由になり、働き方を選べる人生を歩みたい人に向けて情報発信をしています。

「小さく始める不動産投資」が、うまくいかない理由

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「小さく始める不動産投資」が、うまくいかない理由

株式投資の世界では、できるだけ早く・小さく始めて、時間を味方につけるという考え方が王道です。 少額から始められ、失敗しても致命傷になりにくい。 経験を積みながら、資産をゆっくり大きくしていくことができます。

ただし、この発想をそのまま不動産投資に持ち込むと、 思わぬ落とし穴にはまることがあります。

その代表例が、区分ワンルームマンション投資です。

「まずは不動産を経験したい」 「いきなり大きな借金は怖い」 「小さく始めて、徐々に規模を大きくしたい」

こう考える人が、最初に検討するのが区分ワンルームです。 ですが、不動産投資においては、この考え方自体が正しくありません

区分ワンルームを扱う業者の説明を聞くと、 たいてい次のような言葉が並びます。

  • 節税になります
  • 生命保険の代わりになります
  • 月1〜2万円の負担で、30年後に都心マンションが持てます

一見すると魅力的ですが、ここで気づいてほしいのは、 「収益が出る」という話がほとんど出てこないという点です。

そもそも、収益不動産とは何でしょうか。

家賃収入があり、 管理費・修繕積立金・税金などの経費を差し引き、 さらにローン返済をしても、 手元にお金が残る。 これが本来の不動産投資です。

ところが区分ワンルームの場合、 家賃収入からすべてを差し引くと、 ほぼ確実に毎月赤字になります。

その赤字を、

  • 毎月1万円
  • 毎月2万円
  • 毎月3万円

という形で、給料から補填し続ける構造です。 しかもそれが30年間続きます。

これは、家賃が下がらず、空室も出ないという、 かなり都合のいい前提で成り立っています。

毎月お金を出し続ける仕組みを、本当に「投資」と呼べるでしょうか。

仮に月1万円の赤字だったとしても、 30年で360万円の持ち出しです。

「売れば取り戻せる」と言われることもありますが、 購入価格自体が相場より高く設定されているため、 売却で利益が出るケースはほとんどありません

つまり、最初から 赤字で終わることが前提の投資 になっているのです。

だから私は、 区分ワンルームマンションは投資ではない と考えています。

どうしても区分で始めたい場合、 可能性があるとすればファミリータイプの区分マンションくらいでしょう。

ファミリータイプは、賃貸だけでなく、 実際に住む人向けの「実需」でも売買されます。 オーナーチェンジで購入し、 空室時にリフォームして実需向けに売却できれば、 利益が出る可能性はあります。

ただし、こうした物件は滅多に出てきません。 私自身、長期間探しましたが、現実はかなり厳しいものでした。

また、「節税になるから」という理由で 区分ワンルームを勧められることもあります。 確かに、損益通算で数万円の税金が戻ることはあります。

しかし、 数万円の節税のために、年間何百万円もの赤字を受け入れる のであれば、それは冷静な判断とは言えません。

同じお金をインデックス投資に回していれば、 30年後には大きな資産になっていた可能性の方が高いはずです。

不動産投資では、 「小さく始める」より「準備してから始める」 ことの方が重要です。

年収を上げ、支出を抑え、 3000万〜5000万円の自己資金を作る。

そして、年収700万〜1000万円規模になった段階で、 1億円前後の一棟収益不動産を購入する。 土地があり、毎月きちんと黒字が出る物件です。

これが、不動産投資で成功しやすい現実的なルートだと思います。

借金は確かに怖いものです。 でも、勉強を重ねるほど、 本当に怖いのは「借金」ではなく「間違った投資対象」 だと気づくはずです。

知識を身につければ、 区分ワンルームマンションに手を出さなくなる。 それが自然な結論だと思います。

株式投資が「怖くなくなる」考え方

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株式投資が「怖くなくなる」考え方

投資をしていると、
「このまま続けて大丈夫なんだろうか」
「いつか取り返しのつかないことになるんじゃないか」
そんな不安が、ふと頭をよぎることがあります。

でも実は、ある前提を知っているかどうかで、
株式投資の見え方は大きく変わります。

株式市場は、これまで何度も大きな下落を経験してきました。
そのたびに悲観的なニュースがあふれ、
「もう回復しないのでは」と言われてきました。

それでも、振り返ってみると、
株価は時間をかけて回復し、成長を続けています。f:id:katsumasa-kobayashi:20260112075023j:image

なぜ、そんなことが起きるのでしょうか。

それは、私たちが保有しているものが、
単なる値動きの数字ではないからです。

株式投資で持っているのは、
企業という「事業」そのもの

上場企業は、利益を出し続けることを求められます。
もし赤字が続けば、市場から評価されなくなり、
指数の中から外れていきます。

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つまり、インデックス投資保有しているのは、
利益を生み続けている企業が自然と残った集合体 だということです。

企業は、稼いだお金の一部を配当として分け、
残りは内部に蓄え、次の成長に使います。

配当として受け取っても、
内部留保として残っても、
その企業が1年間しっかり稼いだ事実は変わりません。

だからこそ、
短期では上下しても、長期では成長していく のです。

では、相場が大きく下がったとき、
私たちはどうすればいいのでしょうか。

答えは、とてもシンプルです。

慌てず、淡々と、続けること。

株価が下がるということは、
同じ事業を、より安い価格で買える ということでもあります。

もちろん、資産が減れば不安になります。
それは、誰にとっても自然な感情です。

だから大切なのは、感情に勝つことではありません。

あらかじめ知っておくこと。
下がったときの行動を、先に決めておくこと。

身につけるべきは、知識です。
あとは、決めたことを、静かに続けるだけ。

その積み重ねが、
いつの間にか不安を小さくし、
気づけば、資産を育てる力になっていくのだと思います。

SNSの世界を見て、あらためて思ったこと

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SNSの世界を見て、あらためて思ったこと

最近、InstagramTikTok、Lemon8、YouTubeなど、動画系のSNSでの発信を始めました。 実際に投稿しながら眺めていて、まず感じたのは、 「思っていた以上にキラキラした世界が多いな」ということでした。

タイムラインを流れてくるのは、 「この株を買えば、毎年旅行に行けます」 「この方法で収入が増えて、私たちはこんな生活をしています」 「詳しく知りたい人はフォローしてください」 そんな投稿ばかり。

そして不思議なことに、そうした投稿ほど フォロワー数がとても多い。 正直なところ、内容自体は浅く感じるものも多く、 「なぜこんなに支持されるんだろう?」と疑問に思っていました。

今朝、その違和感を妻に話しました。 InstagramTikTokYouTube、Lemon8、Xなど、 なぜ「後ろ姿で歩く映像」や「家族で仲良くしている様子」に、 短いテロップが乗っただけの動画が、あんなに人気なのか、と。

すると妻は、こんなふうに言いました。 「Instagramって、現実をそのまま載せる場所というより、 “こうなれたらいいな”っていう理想の世界を置く場所なんじゃない?」

見る人も、それが現実そのものだとは思っていない。 でも、 「いいな」「ちょっと憧れるな」 そう感じる世界がそこにあるから、フォローする。 そうやって出来上がった空間なんじゃないか、という話でした。

その言葉を聞いて、私は妙に納得しました。 そして自分の発信を振り返ってみると、 少し真面目すぎるのかもしれない、 フォロワーがすぐに増えないのも無理はない、 そんなふうにも思えました。

じゃあ、Instagram用、TikTok用と、 媒体ごとに内容を大きく変えたほうがいいのか。 そう考えていく中で、 逆に自分の立ち位置がはっきりしてきました。

私がやりたいのは、 キラキラした生活を見せることではありません。 本気で資産形成をしたい人、 将来に向けて、地に足のついた準備をしたい人に向けて、 知っておくべき考え方長い時間をかけて見えてくる景色を伝えることです。

今回、動画系SNSの傾向を知れたことは、 自分にとって大きな収穫でした。 そして何より、 自分が何を伝えたいのか、何をやるべきなのかが、以前よりもはっきりした。 そんな感覚を持つことができました。

資産形成における不動産の役割とは何か

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資産形成における不動産の役割とは何か

資産形成の中での不動産の役割は、実はとても分かりやすいものです。 インデックス投資と比べると、その違いがよりはっきりします。

まずインデックス投資は、 「長く続けること」「売らないこと」を前提にした投資です。 積立を続けていくことで、証券口座の中では資産が着実に増えていきます。 ただし、運用中に現金収入が発生することはありません

含み益は増えていきますが、 それはあくまで数字上の資産です。 資産形成の途中段階で、 「このお金を今すぐ使えるか?」と言われると、そうではありません。 むしろ積立投資は、 毎月お金を外に出し続ける仕組みとも言えます。

一方で、不動産投資は考え方が少し違います。 借り入れがある以上、返済は必ず必要です。 ですが、不動産には家賃という形の収入があります。

たとえば、毎月50万円の家賃収入があるとします。 そこから管理費や修繕費、ローン返済などを支払い、 結果として月10万円が残る。 この10万円は、 実際に自分の口座に入ってくる現金です。

個人か法人かという違いはあっても、 「現金として入金される」という点は変わりません。 このお金は、次の物件購入の自己資金として使うため、 すぐに使うわけではありません。 それでも、 手元に現金が増えていく感覚は、 インデックス投資とは大きく異なります。

インデックス投資は、 資産が増えても「収入が増えた」という実感は持ちにくいです。 一方で不動産は、 毎月の入金を通じて、収入源が一つ増えたと感じやすい。 この心理的な違いは、意外と大きいものです。

値動きの面でも差があります。 インデックス投資は、運用額が大きくなるにつれて、 1日の評価額の変動が何百万円単位になることもあります。 長期投資と割り切っていても、 数字として見えてしまう以上、影響はゼロではありません。

それに対して不動産は、 日々の価格が表示されることがありません。 売却や査定をしない限り、 正確な価格を目にする機会は少ないため、 精神的にはとても安定しています。

不動産は、 入居者が毎月支払ってくれる家賃をもとに、 返済を行い、残りが手元に残る仕組みです。 毎月ほぼ同じ流れでお金が動くため、 家計や資産全体の中でも、安定した存在になります。

インデックス投資が「将来のために資産を育てるもの」だとすれば、 不動産は今の生活を支える収入源をつくるもの。 この役割の違いを理解することが、 資産形成を長く続ける上で、とても大切だと感じています。

貯金を意識するのか、投資を意識するのか|人生の前半と後半で「主役」が入れ替わる話

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貯金を意識するのか、投資を意識するのか|人生の前半と後半で「主役」が入れ替わる話

貯金を意識するのか、それとも投資を意識するのか。


この問いに対して「どちらが正解です」と、ひとつの答えを出すことはできないと思っています。
なぜなら、人生のどのタイミングにいるかによって、最適な答えは大きく変わるからです。

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たとえば、社会人になって1年目。あるいは、まだ20代で収入が少ない時期。
この段階では、「貯金をするだけでも大変」という人がほとんどだと思います。
生活費を払って、家賃を払って、食費、通信費、交際費。気がついたら月末にはほとんどお金が残っていない。
そんな状況で「投資を頑張ろう」「運用を工夫しよう」と言われても、正直ピンと来ないと思います。

 

ここで、ひとつ具体例を出してみます。
仮に、若い時期に投資用資金として100万円を持っていたとしましょう。
これは決して簡単ではありませんが、話を分かりやすくするための仮定です。

 

この100万円を年率5%で運用できたとします。すると、1年間のリターンは5万円です。
一方で、同じ1年間で自分の収入の中からコツコツと貯金をして、100万円を貯めることができたとしたらどうでしょう。
この場合、1年間で増えた資産は100万円です。

 

冷静に比べてみてください。
投資で増えたお金は5万円。貯金で増えたお金は100万円。
どちらが資産形成に与えるインパクトが大きいか。これは考えるまでもないと思います。

この段階では、投資のリターンよりも、貯金による増加額の方が圧倒的に大きい


だからこそ、投資を始めたばかりの段階や、20代・30代といった若い時期には、
「どんな投資をするか」「利回りを何%にするか」こういったことに時間を使うよりも、
いかに貯金額を増やせるかいかに収入を増やせるか、ここに時間とエネルギーを使った方が結果として資産形成は早く進みます。

 

ここで誤解してほしくないのは、これは「投資が大事じゃない」という話ではないということです。
あくまで、優先順位の話です。

 

次に、少し時間が進んだケースを考えてみます。
仮に、資産が増えてきて、投資からの収入で年間100万円を得たいと考えたとします。
年率5%で運用すると仮定すると、必要な元本はいくらでしょうか。答えは2000万円です。
2000万円×5%=100万円。

ここまで資産が育ってくると、状況は大きく変わります。


もしこの段階で、毎年100万円を貯金できているとしたら、
貯金による増加も100万円、投資による増加も100万円。ちょうど同じになります。
ここまで来ると、貯金と投資の重要度は並びます。

 

そしてこのあたりから、「どんな資産配分にするか」「株式と債券の割合をどうするか」
「リスクをどうコントロールするか」といった、投資の中身に時間をかける意味が出てきます。

つまり、人生の前半では貯金の力が支配的で、人生の後半になるほど投資収益の割合が大きくなっていく。
これは誰にでも当てはまる時間軸の話です。

 

もちろん「投資は早く始めた方がいい」。これは間違いありません。
時間を味方につけることで複利の効果を最大限に活かせるからです。
ただし重要なのは、自分が使う時間の配分です。

人生の最初の段階で、投資の勉強ばかりする、相場を毎日チェックする、利回りを1%上げることに必死になる。
こうした行動が、必ずしも合理的とは限りません。
それよりも、どうやって収入を上げるか、どうやって貯金体質を作るか、どうやってお金が残る家計を作るか。
ここに時間を使った方が、結果として将来の資産は大きくなります。

 

最初は、貯める力を身につけること
次に、収入を伸ばすこと
そして、資産が育ってきた段階で、投資の中身を磨いていく
この順番がとても大切です。

 

ここからは「何割貯金すべきか?」というテーマに入ります。


1割貯金がいい、2割貯金が理想、3割貯金できれば優秀。こうした数字をよく見かけます。
ただ私は、この問いそのものに違和感を持っています。
なぜかというと、何割が正解かは、人によってまったく違うからです。

大切なのは「1割か、2割か、3割か」という数字そのものではありません。
本当に大切なのは、なぜ貯金をするのか、その考え方を理解しているかどうかです。

 

たとえば年収200万円の人が「5割貯金しましょう」と言われたらどうでしょう。年間100万円を貯金する計算になります。
生活費は残りの100万円。月にすると約8万円。家賃、食費、光熱費、通信費。現実的に考えてかなり厳しいと思います。
一方で年収600万円の人が年間100万円を貯金する場合、貯金割合は約17%です。
同じ100万円でも、人によって難易度は全く違う。だから「何割貯金すべきか?」に一律の正解はありません。

 

ここで視点を変えます。貯金というのは単にお金を貯める行為ではありません。
収入よりも少ない支出で生活できるかという能力を身につけることです。
言い換えると、お金が残る家計を作れるかどうか
この考え方がないまま投資を始めても、ほとんどの場合うまくいきません。投資で増えた分以上に使ってしまうからです。

 

だからこそ、先に貯金額を決める、そして残ったお金で生活する
この順番がとても重要になります。
どんな投資本にも、どんな資産家の話にも、ほぼ必ず出てくる考え方です。
逆に言えば、この考え方が身についた時点で、資産形成のスタートラインには立っています。

次に支出についてです。支出には大きく分けて2種類あります。固定費と変動費です。
固定費は、家賃・住宅ローン、通信費、サブスクリプション、自動車ローンなど、毎月ほぼ確実に出ていくお金。
変動費は、食費、交際費、旅行費、娯楽費など、月によって増減するお金です。

 

ここでよくある失敗が、すべてを節約しようとすることです。
食費を削りすぎる、楽しみを我慢しすぎる、爪に火を灯すような生活になる。これではほぼ確実に長続きしません。
だからこそ支出を見直すときのセオリーは、金額の大きいところからです。

固定費は、一度下げると毎月ずっと効果が続きます。
たとえば家賃を1万円下げられれば年間12万円。通信費を見直して月5000円下げられれば年間6万円。
こうした積み重ねが、確実に貯金体質を作っていきます。

ここでよく出てくる問いがあります。
「資産を増やすには、節約と収入アップ、どちらが大事なのか?」
これは良い質問ですが、答えはひとつではありません。なぜなら、収入のレベルによって答えが変わるからです。

 

収入が低い人が、いくら節約しても貯金できる金額には限界があります。
一方で、収入が高い人が節約をすれば、貯金額は一気に増えます。
逆に考えると、収入が低い人ほど、収入を上げたときのインパクトは大きい。
同じ生活水準のまま収入が少し上がるだけで、貯金額は大きく変わります。

具体例を出します。年収300万円の人が生活費を200万円に抑えて年間100万円を貯金する。これはかなり努力が必要です。
一方で年収1000万円の人が生活費を400万円に抑えて年間500万円を貯金する。こちらは現実的に可能です。
生活費の金額だけを見ると贅沢に見えるかもしれませんが、貯金額は5倍です。

 

ここで重要なのは、支出を減らすことだけではお金持ちにはなれないという点です。
節約は大切ですが、それだけでは限界があります。お金持ちになるための王道は、
収入を増やし、余剰資金を投資に回す。この流れです。

 

毎日飲んでいるコーヒーを我慢すること自体が悪いわけではありません。
ただ、それだけで人生が大きく変わるかというと答えはノーです。
できるところは引き締める。でもそれ以上に、収入を増やすことに集中する。これが資産形成を加速させる考え方です。

 

そして、投資初期に最も重要なのは、投資のうまさでも知識量でもありません。
元本をどれだけ厚くできるかです。

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よくある勘違いがあります。「利回りが高ければ早くお金持ちになれる」という考え方です。
理屈の上ではそうですが、投資初期の元本が小さい段階では、利回りを1%、2%上げてもほとんど意味がありません。

投資元本が100万円の人が年率5%なら1年のリターンは5万円。年率7%にできたとしても7万円。差は2万円です。
この2万円のために、毎日相場を見て、銘柄を調べて、タイミングを考えて、ストレスを抱える。
それが本当に効率のいい時間の使い方かというと、多くの場合答えはノーだと思います。

一方で、元本を100万円から200万円に増やせたらどうでしょう。年率5%のままでもリターンは10万円になります。
利回りをいじるよりも、元本を増やす方が、はるかに効果が大きい


だから投資初期にやるべきことは、相場を完璧に読むことではなく、入金力を高めることです。

入金力とは、毎年どれだけ投資にお金を回せるかという力です。
これは、収入から支出を引いた残り、つまり黒字額で決まります。
収入 − 支出 = 投資に回せるお金
この式は資産形成において何よりも重要な式です。

 

投資初期は、この黒字額をどうやって増やすか。ここに一番多くの時間とエネルギーを使うべきです。
そして大切なのが、生活コストを必要以上に上げないという考え方です。

収入が上がると、人は無意識のうちに生活レベルを上げてしまいます。いい家に住む、いい車に乗る、外食が増える。
もちろんそれ自体が悪いわけではありません。ですが、収入が上がった分だけ支出も同じように上がってしまうと、入金力は高まりません。

そこでシンプルなルールがあります。収入が増えたら、すべてを使わない
たとえば毎月1万円の昇給があったとします。そのうち、5000円は生活を少し豊かにする。5000円は投資に回す。
このルールを守るだけで、収入が上がるたびに自動的に投資額も増えていきます。

この仕組みができると、入金力が雪だるまの芯になります。最初は小さくても、転がし続けることでどんどん大きくなる。
投資元本が増えればリターンも増える。リターンが増えればさらに再投資できる。
ここで初めて、複利の効果が本格的に効き始めます

多くの人が「複利はすごい」と言います。でも複利が本当に力を発揮するのは、元本が大きくなってからです。
投資初期に複利を語っても、効果は限定的です。だからこそ、最初にやるべきことは元本を厚くすることになります。

資産形成は短距離走ではありません。マラソン、あるいはもっと長いウルトラマラソンです。
10年、20年、30年、時間をかけて育てていくものです。


だから人生の前半では、資産がなかなか増えなくても焦る必要はありません。むしろ増えないのが普通です。

大切なのは、途中でやめないこと。入金力を高め続け、市場に居続けること。
これだけで時間は必ず味方になります。

 

そして、ある時点がやってきます。
それが、「入金力 < 投資からの収益」になる瞬間です。
たとえば毎年100万円を投資に回している一方で、資産からのリターンが年間150万円になる。こういう状態です。

ここまで来ると、資産形成のフェーズが明確に変わります。
今までは「自分がどれだけ頑張れるか」が重要でした。ですがここからは、お金が働く割合の方が大きくなる
資産は「自走」し始めます。自分が何かをしなくても、資産が増えていく感覚です。

この瞬間を境に、資産の増え方は体感としても変わります。
それまでは、給料をやりくりして先取り貯金をして、相場が下がっても積み立てを続ける。成果が目に見えにくい。
でも入金力を超える瞬間を迎えると、資産は自分の代わりに働き始めます。

 

ここから重要になるのが、「増やす」から「守る」へのシフトです。
人生の前半では多少の値動きは気にしなくていい。むしろ価格が下がることは「安く買えるチャンス」でもあります。
でも資産が大きくなってくると話は変わります。大きなリターンを狙うよりも、大きな失敗をしないことの方が重要になります。

 

ここから考えるべきなのは、分散は十分か、リスクを取りすぎていないか、生活を壊すような投資になっていないか。
こうした視点です。

 

資産形成が「後半で一気に伸びる」理由は大きく3つあります。
ひとつ目は、元本が大きくなっていること。
同じ5%でも、100万円なら5万円。3000万円なら150万円。元本が大きいほど増える金額はまったく違います。

ふたつ目は、再投資が回り始めること。
配当や分配金、値上がり益を再投資できる額が増えることで、複利が本領を発揮します。

みっつ目は、入金が続いていること。
若い頃に築いた「貯める力」「入金力」が、そのまま後半でも効いてきます。

多くの人が資産形成に挫折する理由はシンプルです。結果が出る前にやめてしまう
種をまいて、芽が出る前に掘り返してしまう。ですが資産形成は農業に近い。
種をまく。水をやる。待つ。これを10年、20年と続けるだけです。

 

最後に、最初のテーマに戻ります。
「貯金を優先するのか、投資を優先するのか」
答えは、両方必要だが、順番がある、です。

最初は、貯める力をつける
次に、収入を伸ばし、入金力を高める
そして、投資で時間を味方につける
後半は、守りを意識する
この流れです。

 

資産形成は、今すぐお金持ちになるためのものではありません。
お金の不安を減らす。人生の選択肢を増やす。そのための長期プロジェクトです。
だから最初は地味でいい。増えなくていい。むしろ増えなくて当たり前。
正しい順番で、正しい場所に時間を使っていれば、結果は必ず後からついてきます。

 

最後に、一番伝えたかったことを、ひとつだけまとめます。
「資産形成は、才能ではなく、構造で決まる」
特別な能力は必要ありません。必要なのは、貯める、入れる、続ける。この3つだけです。

共働き夫婦が、お金のことでぶつからないために大切にしたいこと

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共働き夫婦が、お金のことでぶつからないために大切にしたいこと

共働きで毎日忙しく過ごしていると、
お金の話って、つい後回しになりがちですよね。

でも、夫婦がお金のことで喧嘩しないために、
とてもシンプルで、でも意外とできていないことがあります。

それが、家族でお金の話をすることです。

難しい話をする必要はありません。
家計簿を完璧につける必要もありません。

ただ、
「何のためにお金を貯めたいのか」
「どんなことにお金を使いたいのか」
そんなことを、少しずつ話していくだけでいいと思います。

というのも、お金の価値観は、人それぞれ違うからです。

育ってきた家庭環境も違えば、
お金に対する不安の大きさも、安心感も違います。

「貯金はたくさんあったほうが安心」
「今しかできない経験にお金を使いたい」
どちらが正しい、という話ではありません。

大切なのは、お互いがどう考えているのかを知ることだと思います。

私たち夫婦も、結婚してから、お金の価値観について話す時間を持ちました。

ありがたいことに、二人とも、
「モノをたくさん持ちたい」というタイプではありませんでした。

どちらかというと、
旅行や体験、家族で過ごす時間など、
形に残らないものにお金を使いたい。

この感覚が、自然と近かったんですね。

だから、何かを買うときも、
「本当に必要かな?」
「これは、今じゃないかも」
そんな会話をしながら決めてきました。

欲しいものをすぐに買う、というよりも、
一度立ち止まって考える。
それが、私たちのスタイルでした。

そしてもう一つ大切だと感じているのが、
将来のイメージを共有することです。

どんな暮らしをしたいのか。
どんな家族でいたいのか。
老後は、どんな時間を過ごしたいのか。

今すぐ答えが出なくても構いません。
でも、同じ方向を見ている、という感覚は、
夫婦にとってとても大きな安心になります。

価値観を共有したら、次に大切なのは、
その価値観を尊重すること

すべてを合わせる必要はありません。
でも、「そういう考え方なんだね」と受け止める。

たとえば、
一方は貯金を大切にしたい。
もう一方は、趣味にもお金を使いたい。

こうした違いは、どの家庭にもあると思います。

そこでおすすめなのが、
先に「家族として大切にしたいお金」を決めてしまうこと です。

たとえば、
「毎月20万円は、将来のために貯めよう」
と夫婦で決める。

そのルールが守れていれば、
それ以外のお金の使い方は、ある程度自由でいい。

年間で240万円。
それが10年続けば、2,400万円。
ちゃんと、未来に向かって積み上がっていきます。

もし足りないと感じたら、
金額を見直せばいいだけです。

大切なのは、最初に納得できる約束をすること

私たちの家計でも、
お小遣い制はありませんし、
細かく使い道をチェックすることもしていません。

お互いが知らないお金の使い方があってもいい。
すべてを管理し合わなくてもいい。

一番大切なのは、
「どんな人生を一緒に歩みたいか」が共有されていること

目的が同じなら、
そこに向かう道は、夫婦それぞれでいい。

私は、そう思っています。

複利の力絶大!! 1万ドルを50年運用すると30万ドルに?11万ドルに?

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1万ドル、日本円でおよそ150万円を株式市場に投資し、
50年間、そのまま保有し続けたとします。
市場全体の平均リターンが年率7%だった場合、
資産は約30万ドル、日本円にしておよそ4,500万円になります。

ところが、実際に投資家が受け取った平均リターンは年率5%程度です。
年率5%で50年間運用すると、
1万ドルは約11万ドル、つまり約1,600万円にしかなりません。

同じ市場、同じ期間、同じ元本にもかかわらず、
結果には約3,000万円もの差が生まれています。
しかもこの差は、信託報酬を差し引く前の段階で、
すでに生じています。

この事実が示しているのは、
多くの投資家が株価の下落や相場の乱高下に耐えられず、
途中で売却してしまっている、という現実です。
長期で保有し続けられていないのです。

さらにここから、信託報酬などのコストが引かれます。
年1%のコストは、毎年確実に、
複利の力でリターンを削っていきます。

投資家が運用リターンそのものを高めることはできません。
市場リターンとは、プロ同士が戦った結果として生まれた平均だからです。
一方で、投資家自身がコントロールできることがあります。

それは、
売らずに持ち続けること
そしてできる限り低コストで保有することです。

市場平均のリターンは、
特別な才能がなくても受け取れる、
いわば「最高のリターン」です。

売らない。
低コストを選ぶ。
この2つを守るだけで、
50年後の結果は大きく変わります。

複利とは、
時間と行動の差を、静かに、しかし確実に広げていく力なのです。